ポコのステッキが見つからないまま

日もくれてしまったので

チーコもポコもその日は

家に帰る事にしました。

 

 

(探すのあきらめるって

言っていたけど

本当はとっても見つかって

ほしいっておもっているのよねぇ…

ポコの力になってあげたいなぁ

そんな気持ちで歩いていると

どこからかとってもいいにおいがしてきました。

においにつられて歩いて

行くとそこはマリンの家の前！

マリンがちょうど夕食のスープを

つくっているようです。

チーコ、たくさんスープをつくったところなの。

よかったら食べて行かない？

マリン…それって！！！

なんとマリンはステッキのような

棒を右手にもっていたのです。

え！？

ああ、これね、たくさんのスープを

かきまぜるのにちょうどいいなぁと思って。

昨日広場で落ちていたから拾ってきたのよ。

思った通りすごく使いやすくていいのよぉ

チーコは、マリンに事情を話して

ステッキを返してもらいました。

あくる朝、ポコが家をでると

ドアの前に探してたステッキが置かれていました。

ステッキの持ち手には

小さなカードがリボンで結びつけてありました。

大切な宝物、もうなくさないようにね！

でもまたなくしたらいっしょに探してあげる。

チーコ

 

チーコがさがしてくれたんだぁ…

ポコはチーコの意外な一面を知り

じんわりあたたかい気持ちになりました。

大切なステッキをくるっとまわす

ポコの顔にはいつもの

元気な笑顔がもどっていました。