こんにちは。シエルです。
今日は、ニィナのお話をするわね。
メルの郵便配達のお手伝いの後、
ニィナはメルシーレイクの
ほとりまで散歩にきました。
ニィナはこの場所がとてもお気に入りなの。
切り株にすわってぼんやり湖を
眺めていたニィナは、
砂浜にキラリと光るものを見つけ
かけよっていったの。
近づいてみるとそれは、
紙切れの入ったボトル
ボトルのフタをあけ、紙を
とりだすとそれは、サーカスのチラシだったわ。

大きくて美しいドラゴンが
口からオーロラのように
美しい炎を吹きあげている姿…
ニィナのお母様だと私はすぐわかったけれど、
母親を知らないニィナにはもちろんわからないはず。
なのに、ニィナはその写真をじっと見つめたままで、
気がつけばニィナの目から
大粒の涙がポロポロとこぼれていたのよ。
「お母さん、だよね…」
ニィナは小さな声でそうつぶやいたの。
顔をみたこともない親子の絆の深さに、
私とても驚いてしまったわ。
今日はこのへんで終わりにするわね。
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